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「GPT-6 Astra」もう完全に人間を超えている? OpenAIの公式発表を頭から最後まで読んでみた

千葉 貴史CC AI Lab
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※本記事は、CC AI Labが公開した解説動画をもとに、内容を書き起こして構成したものです。 動画本編はこちらから

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OpenAIが新しいモデル「GPT-6 Astra」を発表した。収録時点ではまだ全環境にリリースされておらず、一部の組織から順にロールアウトしていく段階にある。触って確かめられない以上、書けるのは公式発表に書かれていることだけだ。そこで今回は、CC AI Lab編集長の千葉が公式発表ページを画面に出したまま、上から順に読んでいった。

読む対象は1ページだが、中身は濃い。ベンチマークのスコア、提供時期、CADやExcelやUnityを操作するデモ動画が7本、仕事の資料づくりがどう変わるかの実例、3Dやゲームでの視覚的な判断力、そして安全性とサイバーセキュリティ。16分半かけて通しで読み、そのつど「これは何がすごいのか」「自分の仕事のどこに刺さるのか」を挟んでいる。

ひとつ断りを入れておく。動画内で表示している公式ページはブラウザの日本語訳表示で読んでいるため、一部の表現が原文と異なる。以下の引用も、その訳のまま拾っている。数値と製品名は、すべて画面に表示されていた公式発表の記載に基づく。

なお当ラボでは、報道と第三者検証を突き合わせた分析記事も別途出している。コンピュータ操作ベンチマークとコンタクトセンターの後処理の関係は、そちらで扱った。本記事はその論点には深入りせず、公式発表を通しで読んだときに何が目に入るのか、という一点に絞る。

「世界で最もインテリジェンスで、最も整合性の取れたモデル」

まず公式ページを開く。Astraのページは、すごく宇宙が表現されている。

冒頭の一文はこうだ。「世界で最もインテリジェンスで、最も整合性の取れたモデルであるGPT-6 Astraを発表します」。続けて、GPT-6 Astraは事前学習、強化学習、アラインメントにおける長年の研究と大胆な投資を結集したものだ、と説明されている。

そして、どの領域で強いのかが並ぶ。Astraはコンピューター利用、ブラウジング、ソフトウェアエンジニアリング、サイバーセキュリティ、科学、そして専門的な業務において最先端の性能を発揮します、と書かれている。

コンピューターの操作が最初に来ている点は、このあとに続くデモ群の並び方を見ると納得がいく。このページの主役は、賢さそのものよりも「パソコンの前に座って何ができるか」のほうだ。

ベンチマークと提供時期。FrontierMath Tier 4で98%、ARC-AGI-3で99.9%

いつも通り、いろんなベンチマークのスコアが出ている。

ひとつ目。FrontierMath Tier 4で98%のスコアを獲得し、数学における長年の未解決問題の解決に貢献してきました、とある。数学のベンチマークの中で、すごく高いスコアを取っているということになる。

ふたつ目は、ARCと読むのだろうか、ARC-AGI-3というベンチマークで99.9%。様々なベンチマークテストでのタスクの処理能力について、非常に性能が高いという主張だ。もっとも、これは毎回新しいモデルが出るたびに言われるものではある。

そのうえで気になるのは、いつから触れるのかという話だ。公式発表にはこう書かれている。GPT-6 Astraは本日より一部の組織向けに展開され、今後数日のうちにChatGPT Plus、Pro、ビジネス、エンタープライズの全ユーザーに、加えてOpenAI APIおよびAWSを通じても利用可能になる予定です。

順次公開されていくということなので、楽しみにしたい。

正直な実感。もう差分がわからない

ページにはベンチマークのグラフが並び、圧倒的にすごいということが書かれている。ここからは千葉個人の感想になる。

正直、もうこの辺まで来ると、完全に人間を超えているなとは思う。新しいモデルは毎回発表のたびに触ってみているし、情報も見ている。それでも、自分などでは差分がわからないレベルの凄まじい性能だと感じる。

もっと言えば、GPTのo1とか5とか、あの辺になってきたところから、モデルのアップデートの差というものがそこまで実感しづらくなっている。数字が上がっていることは分かるが、日々の使用感でその差を掴めているかというと、正直あやしい。この「差分がわからない」という感覚は、今回の発表を読むあいだ、ずっと通奏低音のように残った。

だからこそ、以降のデモ動画のほうが情報量が多い。スコアの数字より、何をどう操作しているかのほうが、自分の仕事との距離を測りやすいからだ。

デモを順番に見ていく。CADからUnity、納税申告書、法律文書まで

ページには「こんなことができます」というユースケースが、短い動画つきで並んでいる。順に見ていく。

まずCADだ。GPT-6 AstraがCADを使ってプリント基板をレイアウトする様子を、15秒に短縮した動画です、とある。基板を描画する専用CADの上で、モデリングというか、図面を描いているような感じに見える。ここは自分でやったことがないので、どれくらいすごいのかは判断できない。おそらく論理的に正しい描き方をしているのだろう。

次はExcelらしき画面で、金融モデリングだ。金融モデリングワールドカップの課題を、優勝した競技者より4倍速く完了できます、と書かれている。頭がいいだけではなく、速い。ベンチマークの数字よりも、この「優勝者より4倍」という比べ方のほうが、体感としては分かりやすい。

続いてゲーム開発。Unityを使って既存のアセットから都市の風景を構築し、ユーザーが自分のイメージに合った没入感のある3D環境を簡単に作成し、探索できるようになります、とある。Unityの3Dモデリングまでできてしまう。しかもゲームプレイの画面まで載っている。既存のアセットを使いながら、という前提つきではあるが、それでも作り上げていること自体がすごい。

その次は「Form 1040」。何だろうと思って見ると、ブラウザ上の入力フォームだった。納税申告書の草案を作成できる、という内容だ。これは自分が見ても絶対に分からない類の書類だが、それをAIができますという話になっている。

続けてフロントエンドの品質保証。このウェブサイトの品質保証チェックリストに基づいて、ナビゲーション、検索、主要な操作をテストします、とある。これはいい。ウェブ開発やサービス開発をしている人にとって、この辺のテストや操作の性能が上がっているのは、めちゃくちゃありがたいことだと思う。

そしてPower BIだ。Power BIでダッシュボードを直接構築し、改良し、データの比較などができる。ダッシュボードの構築も、Power BIを操作してできますという話になっている。

さらに再びCAD、今度は車のトランスミッションだ。FreeCADを使って5速の自動車トランスミッションのコンセプトモデルに変換し、Blenderを使ってギアの動きをアニメーション化します、と書かれている。モデルを作って、アニメーションまでできる。

ここは個人的に引っかかった。かつてCADオペレーターさんを人材派遣するようなビジネスに関わっていた期間があるので、これがいかにすごいことかは分かる。二次元の図面だけではなく、こういった三次元のモデルまで作れてしまうというのは、めちゃくちゃ凄まじい。

最後は法律文書の書式設定だ。LibreOffice Writerで法律メモをフォーマットし、見出しの間隔やページレイアウトを処理することで、法律チームが文書作成に費やす時間を減らし、内容の確認により多くの時間を費やせるようにする、という趣旨で書かれている。もらった情報から、適切なフォーマット、レイアウト、デザインでドキュメントを作れるということだ。

デモ群のあとに、もうひとつ書き添えられている。さらにAstraと並行してCodex Harnessもアップデートし、コンピューターの利用速度を大幅に向上させています、とある。コーディングのところのCodexというエージェントも、同時に進化しているということだ。

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この記事について相原さんに聞く数字の読み方や、他の事例との違いを、Labの記事を根拠にお答えします。
この記事の著者
CC AI Lab編集長/CC AI Lab

Edge Works株式会社 代表取締役、兼 CC AI Lab編集長。 これまで、チャットボット・ボイスボット・検索システム・メールの自動返信システム・ナレッジデータベース・VoC分析など、コンタクトセンター向けAIソリューションの事業開発を経験。導入支援や運用代行も含め、これまで200社を超える企業様へチャットボットを中心としたソリューションの導入を行ってきました。傍で業界の発展を考え、数多くのAIベンダーとともに大規模なオンラインカンファレンス・イベントを企画・開催してきました。「ワクワクする、エッジの効いた仕事へチャレンジし続ける」を合言葉に、コンタクトセンター業界のAI化を加速させるパートナーであり続けます。

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