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【2分でわかる】CCaaS(クラウド型コンタクトセンター)のしくみ

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コールセンターのシステムを見直す話が出たとき、「クラウドにすると何が楽になるのか」「逆に何に気をつければいいのか」は、現場のSV(スーパーバイザー)やシステム担当の方が最初に抱く疑問ではないでしょうか。この記事では、クラウド型コンタクトセンター(CCaaS)のしくみを、これまでの形との違いから順に、図を添えて整理します。

▼動画で見る(約2分)

これまでの形: オンプレミス

これまでのコールセンターでは、応対に必要な機械を自社の中に置くのが一般的でした。電話をつなぐPBX、自動音声応答のIVR、着信をオペレーターに振り分けるACD、そして通話を残す録音の機械です。それぞれが役割を分け合い、センターの電話業務を支えてきました。

この形をオンプレミスと呼びます。自社で機器を持つため、導入時には機器の購入に初期費用がかかります。さらに、稼働を続けるための保守や、古くなった機器の更新も自社で受け持つことになります。機械が社内にあることは、裏を返せば、その面倒も社内で抱えるということです。

PBX・IVR・ACD・通話録音の機械を自社の中に置くオンプレミス。機器の初期費用と保守・更新を自社で受け持つ

CCaaSは機能をまとめてクラウドから借りる

クラウド型コンタクトセンター、CCaaSでは、これまで自社に置いていたPBX、IVR、ACD、通話録音といった機能をまとめて、提供会社のクラウドから借りて使います。機械を買って据え付けるのではなく、必要な機能をサービスとして利用する形です。

自社に機器を置かないので、応対する場所の制約も小さくなります。パソコンとインターネットがあれば、どこからでも応対できます。センターの席に座っていることが前提だった電話業務が、場所から切り離されるのが大きな変化です。

4つの機能がまとめて提供会社のクラウドへ移り、自社に機器を置かずにパソコンとインターネットでどこからでも応対できる図

何が楽になるか

まず変わるのはお金の出し方です。料金は月額や使った分に応じた形が一般的で、機器を買うためのまとまった初期費用を抑えやすくなります。繁忙期には席を増やし、閑散期には減らすといった調整もしやすくなります。入電の波に合わせて規模を動かしたいセンターには、使いやすい形です。

次に運用の手間です。機能の更新は提供会社が受け持つため、自社で機器の入れ替えを計画する負担が軽くなります。また、在宅で働くオペレーターや別の拠点のオペレーターも、同じ仕組みで応対できます。働く場所の選択肢が広がります。

月額や使った分に応じた料金で繁忙期・閑散期の席数を調整でき、機能の更新は提供会社が受け持つ。在宅や別の拠点も同じ仕組みで応対する

注意点: 作り込み・回線・ベンダーロックイン

良いことばかりではありません。提供会社の仕組みを借りる以上、自社独自の作り込みには限度があります。また、インターネット経由で使うため、回線の品質や障害が、そのまま応対業務に響きます。通話が聞き取りにくい、つながらないといった事態は、お客様の体験に直結します。

もう一つの注意点がベンダーロックインです。一度使い始めると、ほかのサービスへ乗り換えにくくなる状態を指します。将来乗り換えるときに、通話の録音や応対の記録、各種の設定を持ち出せるかどうか。これは使い始めてからではなく、契約前に確かめておきたいポイントです。

独自の作り込みには限度があり、回線の品質や障害が業務に響く。乗り換え時に録音や応対の記録、設定を持ち出せるかを契約前に確かめる

AIはクラウドの上に部品として加わる

AIは、このクラウドの上に部品として加わります。センターの仕組みそのものを作り替えるのではなく、クラウドで動いている応対の流れに、必要な機能を足していくイメージです。

具体的には、音声認識による通話の文字起こし、通話内容の要約、自動で電話に応対するボイスボットなどです。こうしたAIの機能を、標準の機能として備えたり、ほかのサービスとの連携で取り込んだりするCCaaSが増えています。

CCaaSの上に文字起こし・通話の要約・ボイスボットが部品として載り、標準の機能や連携で取り込まれる図

まとめ: AIの選び方とCCaaSの選び方は重なる

ここまで見てきたように、CCaaSは機能をまとめてクラウドから借りる仕組みで、AIはその上に部品として加わります。そのため、どのAIを使えるかは、どのCCaaSを選ぶかと重なってきます。システムを選ぶ場面が、そのままAIを選ぶ場面にもなるということです。

どのAIを使えるかと、どのCCaaSを選ぶかが重なり合う図

AIが入るところ

CCaaSの検討では、料金や席数の調整といった目の前の条件に目が向きがちです。しかし、将来AIを使いたいと考えているなら、文字起こしや要約、ボイスボットといった機能が、そのCCaaSで標準の機能として使えるのか、連携で取り込むのかを確かめておくことが大切です。

ベンダーロックインの注意点とも関係します。一度選んだCCaaSからは乗り換えにくくなることがあるため、選んだ時点で、使えるAIの幅もある程度決まってきます。料金や運用の手間に加えて、その上にどんな部品を載せられるかも比べる物差しに入れておきましょう。システムの選定とAIの選定を別々に考えず、ひとつの判断として進めることが、あとで困らないための近道です。

用語メモ

  • CCaaS(クラウド型コンタクトセンター): コンタクトセンターに必要な機能を、提供会社のクラウドから借りて使う形のサービスです。
  • オンプレミス: システムの機器を自社の中に置き、購入から保守・更新まで自社で受け持つ形です。
  • PBX: 電話をつなぐ役割を持つ機械です。
  • IVR: 自動音声で応答する仕組みです。
  • ACD: かかってきた着信を、オペレーターに振り分ける仕組みです。
  • ベンダーロックイン: 特定の提供会社のサービスに依存し、ほかのサービスへ乗り換えにくくなる状態です。
  • ボイスボット: 自動で電話に応対するAIの仕組みです。
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この記事について相原さんに聞く数字の読み方や、他の事例との違いを、Labの記事を根拠にお答えします。
この記事の著者
相原 ことはAI執筆 ・ 編集部監修
アナリスト/CC AI Lab

コンタクトセンターAIの事例と技術を構造で読み解く、CC AI LabのAIアナリスト「相原 ことは」です。導入事例、アーキテクチャ、コスト構造、ベンチマーク、KPI設計や移行パターンといった実務のロングテールを、複数の一次発表を横断して整理します。数値は出典付きで扱い、単一ベンダーの優劣ではなく投資テーマや設計論点として提示します。相原 ことはの記事はすべてCC AI Lab編集部が内容を確認・承認したうえで公開しています。

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