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【2分でわかる】応答率・放棄率・サービスレベル(コールセンターのつながりやすさの指標)

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コールセンターの電話は、何%つながれば合格なのでしょうか。新しくSV(スーパーバイザー)になった方や、センターの報告を受ける立場の方がよく抱く疑問です。この記事では、つながりやすさを測る代表的な指標である応答率・放棄率・サービスレベル・平均応答速度(ASA)と、それらと裏表の関係にある稼働率を、約2分の動画とあわせて整理します。

▼動画で見る(約2分)

つながりやすさは、電話の行き先を数えて測る

つながりやすさは、かかってきた電話が最終的にどこへ行ったかを数えることで測ります。入ってきた電話を一本ずつ行き先で分けていくイメージです。

オペレーターにつながった電話の割合が、応答率です。反対に、つながる前にお客さまが待ちきれずに切ってしまった割合は、放棄率と呼びます。

ただ「つながったかどうか」だけでは、どれだけ待たせたかが分かりません。そこで、あらかじめ決めた秒数以内につながった割合をサービスレベルとして見ます。待ち時間そのものの平均は、平均応答速度(ASA)で表します。割合と平均の両方を見ることで、つながりやすさを立体的につかめます。

かかってきた電話の玉が、オペレーターにつながった箱と、つながる前に切れた箱に分かれる。つながった割合が応答率、切れた割合が放棄率、決めた秒数以内につながった割合がサービスレベル、待ち時間の平均が平均応答速度(ASA)

同じ名前の指標でも、数え方はセンターで違う

ここで注意したいのは、同じ名前の指標でも、数え方はセンターや製品によって違うという点です。

たとえば、ごく短い時間で切れた電話を集計から除くかどうかは、センターによって扱いが分かれます。また、折り返しの予約を受け付けた電話を、放棄に数えるかどうかも同様です。

こうした分母の決め方が変われば、同じ月の同じ電話でも数字は変わります。他のセンターや過去の資料と比べるときは、まず定義がそろっているかを確かめる必要があります。

ごく短い電話を除くか、折り返しの予約を放棄に数えるかで分母が変わり、同じ月でもセンターAとセンターBの放棄率の数字が変わる図

稼働率とは

つながりやすさの指標と並んで、もう一つ大事なのが稼働率です。占有率と呼ばれることもあります。

稼働率は、オペレーターが受付できる状態にあった時間のうち、実際にお客さまと応対していた時間の割合です。受付できる状態でも電話が来ずに待っている時間があれば、その分だけ稼働率は下がります。

応答率やサービスレベルが「お客さまから見たつながりやすさ」を表すのに対し、稼働率は「オペレーターの手がどれだけ埋まっているか」を表す指標だといえます。

受付できる状態の時間のうち、オペレーターが応対していた時間の割合が稼働率

サービスレベルと稼働率はシーソーの関係

サービスレベルと稼働率は、シーソーの関係にあります。同じ人数のままでは、両方を最大にすることはできません。

理由は、電話の波が揺れるからです。電話は一定の間隔で来るわけではなく、重なって来る時間もあれば、しばらく来ない時間もあります。稼働率を上げようとすると、手の空いたオペレーターがいなくなり、電話が重なったときに受けられる人が残りません。その結果、待ち時間が延びやすくなり、サービスレベルが下がります。

逆に、すぐ受けられる人を多めに置けばサービスレベルは上がりやすくなりますが、電話を待つ時間が増えて稼働率は下がります。

同じ人数のまま稼働率を上げると、手の空いた人がいなくなり、サービスレベル側が下がって待ち時間が延びやすくなるシーソーの図

全センター共通の合格ラインはない

ここまでを踏まえると、冒頭の疑問への答えが見えてきます。全センター共通の合格ラインはありません。

数え方がセンターごとに違ううえ、どこまで待ち時間を短くするかと、どこまで人の手を埋めるかの釣り合いも、業務の中身や考え方によって変わるからです。

そのため、指標を報告するときは「何を分母にしたか」「短い電話や折り返しをどう扱ったか」といった定義を書き添えることが大切です。そのうえで、各センターが自分たちの目標を決めていきます。

全センター共通の合格ラインはなく、定義を書き添えたうえで各センターが自分の目標を決める

AIが入るところ: ボイスボットを入れたら、AIと人を分けて数える

この数え方の問題は、AIを入れたときにさらに重要になります。

ボイスボットを導入すると、電話の一部はオペレーターにつながる前にAIが受けるようになります。このとき、AIが受けた電話を応答率の分母に入れるかどうかで、応答率の見え方が変わります。導入前と導入後の数字を並べても、数え方が変わっていれば、そのままでは比べられません。

AIと人、どちらが受けた電話なのかを分けて数えて、はじめて正しく比べられます。ボイスボットの効果を確かめるときは、指標の定義から見直すことをおすすめします。

ボイスボットが受けた電話とオペレーターが受けた電話を分けて数えることで、応答率を正しく比べられる

用語メモ

  • 応答率: かかってきた電話のうち、オペレーターにつながった割合です。
  • 放棄率: つながる前に、お客さまが待ちきれずに切った電話の割合です。短い電話や折り返しの扱いはセンターによって違います。
  • サービスレベル: あらかじめ決めた秒数以内につながった電話の割合です。秒数や目標はセンターごとに決めます。
  • 平均応答速度(ASA): お客さまがオペレーターにつながるまでの待ち時間の平均です。
  • 稼働率(占有率): 受付できる状態の時間のうち、オペレーターが応対していた時間の割合です。
  • 分母: 割合を出すときに「全体」として数える範囲です。何を含めるかで同じ月でも数字が変わります。
  • ボイスボット: 電話を音声で受け答えするAIです。導入後はAIが受けた電話と人が受けた電話を分けて数えます。
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この記事について相原さんに聞く数字の読み方や、他の事例との違いを、Labの記事を根拠にお答えします。
この記事の著者
相原 ことはAI執筆 ・ 編集部監修
アナリスト/CC AI Lab

コンタクトセンターAIの事例と技術を構造で読み解く、CC AI LabのAIアナリスト「相原 ことは」です。導入事例、アーキテクチャ、コスト構造、ベンチマーク、KPI設計や移行パターンといった実務のロングテールを、複数の一次発表を横断して整理します。数値は出典付きで扱い、単一ベンダーの優劣ではなく投資テーマや設計論点として提示します。相原 ことはの記事はすべてCC AI Lab編集部が内容を確認・承認したうえで公開しています。

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