コールセンターのRPAと生成AIの役割分担 どこまで任せて人はどこを見るか

MM総研のRPA国内利活用動向調査(2024年3月時点、1,599社が対象)によると、RPAを使っている企業のうち31%がすでに生成AIとRPAを組み合わせて使い、53%が検討中でした。コンタクトセンター(コールセンター)でも、後処理の転記をRPAに任せてきたセンターに、要約や分類を書く生成AIが隣に並び始めています。問題は、この2つと人とで仕事をどう分けるかです。先に立場を述べておくと、人の役割を「最後の確認役」に置く分担は長続きしないと考えています。人の持ち場は全件の確認ではなく、例外対応と、自動で通してよい範囲の基準づくりです。
RPAは行き渡り、生成AIが隣に並んだ

導入の数字から見ます。同じMM総研の調査では、中堅・大手企業でRPAの部門浸透率が43%に達し、年商50億円未満の中小企業でも導入率は15%と前年から3ポイント伸びました。一方、コールセンター側の生成AIは、日本コンタクトセンター協会の2025年度実態調査(企業単位、2025年6月から7月に実施)によると、生成AIを何らかの形で使っている55社の用途は応対内容の要約が74.5%で最も多く、メール文章の生成が63.6%、FAQの自動生成が61.8%と続きます。読んで書く仕事から入っているのが分かります。
当て馬としてRPAの歩みと比べると、時間差がはっきりします。導入の裾野も検討の歴史も、RPAのほうが先を歩いています。もっとも、MM総研の調査は全業種が対象でコールセンターに限った数字ではなく、協会調査は会員企業が対象です。2つを足し引きはできませんが、「決まった操作の自動化が先に根付き、文章を扱う自動化が後から来た」という順番は、多くのセンターの実感と合うはずです。
後から来たものは、先にいたものと仕事の取り合いになります。ここで分担を決めずに「できそうなことをAIへ」と進めると、つまずきます。
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