藤沢市、問い合わせ窓口の一元化で職員への取り次ぎ電話が約45000件減った理由

藤沢市の職員に回ってくる電話が減ったのは、AIを入れたからではありません。運営を受託したベルシステム24の事例ページによると、市は2023年10月に「藤沢市コンタクトセンター」を開き、ふたつに分かれていた電話番号と複数の問い合わせフォームを1つの窓口にまとめました。前身の体制と1年間の数字で比べると、職員に取り次がれる電話は約45000件減ったと市の担当者は話しています。事例ページを読む限り、一元化した窓口の外側で、取り次ぎを減らし続ける仕組みが回っていたことが効いていると見ています。この記事では、その仕組みが民間のセンターに持ち込めるのかを読み解きます。
要点
同社の事例ページによると、開設から一か月でSLA(サービス品質の取り決め)をすべて達成し、成果として市職員の業務を一年間でおよそ3750時間近く削減したとされています。
同社の事例ページによると、3750時間は、減った取り次ぎ約45000件に「1件あたり5分ほど」という仮定を掛けた市の試算です。
事例ページの成果欄には、FAQの充実で市民の自己解決が増え、問い合わせそのものが減ったとあります。その背景には、オペレーターが応対の中でFAQの不足やホームページの古い情報を見つけ、市に返す流れがあります。
1. 事例の概要

ベルシステム24の藤沢市事例は、市民相談情報課の担当者へのインタビューで構成され、取材日は2025年3月17日です。開設直前の2023年9月にも同じ課の担当者が取材を受けており、1回目の事例ページとして公開されています。
団体: 藤沢市。事例ページの表記では「神奈川県の東南部に位置する人口44万人(2025年3月推計)の市」
課題: 窓口の数が多く、市民がどこに問い合わせればよいか分からなかった。市職員が問い合わせ対応に追われ、本来の業務に集中できなかった
施策: オムニチャネルによる問い合わせ窓口の一元化、オペレーターによる原則ワンストップの対応、問い合わせ内容のナレッジ化とFAQのチューニング
体制: 運用はベルシステム24、システムは業務提携先のBlueship。窓口のシステムにはServiceNowを使っている
開設前の姿は、民間の多くのセンターにも覚えがあるはずです。代表電話交換とコールセンターが併存し、番号も受付時間も別でした。メールは各課の代表アドレスに届き、職員がそれぞれ返していました。
今は、市民ポータルサイト「ふじまど」でFAQを引き、解決しなければチャットやメールでオペレーターに聞けます。電話も同じ窓口が受けます。
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