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【2分でわかる】コールセンターにAIを入れる進め方(PoCから本番、育て続けるまで)

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コールセンターにAIを入れたいと考えたとき、多くの担当者が最初につまずくのは「どこから始めればいいのか」という疑問です。この記事では、センターの運営やシステムを担当する方に向けて、試験導入から本番、そして動かし始めた後までの進め方を、4つの段階に分けて整理します。

▼動画で見る(約2分)

進め方は4段の階段で考える

いきなりセンター全体を置き換えようとすると、何がうまくいき、何がうまくいかなかったのかが分からなくなります。

そこで進め方は、小さく試す、測る、広げる、育て続けるの4段の階段で考えると整理できます。一段ずつ上ることで、次の段に進んでよいかをその都度判断できます。この後の節では、それぞれの段で何をするのかを順に見ていきます。

小さく試す、測る、広げる、育て続ける、の4段を下から順に上る階段の図

小さく試す: 用件を絞ったPoC

最初の段は、用件を絞った試験導入、PoCです。センターに届く用件をすべて対象にするのではなく、範囲を限って始めます。

対象には、営業時間の案内のような決まった用件を選びます。答えがはっきりしていて、AIに任せやすいからです。ここで大切なのは、それに加えて、AIに任せないと決めた用件も混ぜておくことです。

理由は、その用件を正しく人へ渡せるかも確かめるためです。AIが答えられる用件をきちんと答えることと同じくらい、答えるべきでない用件をオペレーターへ確実に引き継げることが、本番で使えるかどうかを左右します。

センターの用件から、決まった用件とAIに任せない用件を選んで試験導入に混ぜ、決まった用件はAIが答え、任せない用件は人へ正しく渡せるかを確かめる図

測る: 合格と中止の基準を先に決める

次の段は測ることです。成果を測る指標、KPIと、何をもって合格とし、何をもって中止とするかを、試験導入を始める前に決めておきます。始めてから基準を考えると、結果に合わせて基準を動かしてしまいがちだからです。

あわせて、今の運用の数字も同じ条件で測っておきます。そうすると、AIを入れたことでどれだけ変わったのかを比べられます。

逆に、判定の材料が残らないと、本番に進めないまま終わる「PoC止まり」に陥ります。試したことは確かでも、続けるか止めるかを決める根拠がないためです。

判定の材料が残っていないと、PoCから本番へ進めず、PoC止まりになる図

広げる: 段階導入と、つなぎ込みの壁

合格の基準を満たしたら、対象の用件や時間帯を少しずつ広げる段階導入に進みます。一度に全体へ広げず、範囲を足すたびに様子を確かめながら進めるのがポイントです。

この段では、既存のシステムとのつなぎ込みや、データの整理が壁になりがちです。試験導入では限られた用件だけを扱えばよかったものが、範囲が広がるにつれて、センターで使っている仕組みやそこにあるデータとどう連携させるかが課題になってきます。あらかじめ壁があるものと見込んでおくと、計画を立てやすくなります。

対象の用件と時間帯を少しずつ広げる段階導入の表と、既存のシステムとのつなぎ込みやデータの整理が壁になる図

育て続ける: 改善の仕組みとベンダーの選び方

そして、動かし始めてからが勝負です。人が対応した内容をAIに反映し続ける、改善の仕組みが成果を分けると指摘されています。AIが答えられずにオペレーターへ渡した用件や、人が対応した内容を振り返り、AIの答え方に取り込んでいく流れを回し続けることが大切です。

この考え方は、ベンダー選びにもつながります。ベンダーを選ぶ時は、デモの出来より、成果の数え方と、導入後の育て方を確かめましょう。デモで見られるのは導入時点の姿です。何を成果として数えるのか、動かし始めた後にどう改善していくのかを聞いておくと、測る段や育て続ける段で困りにくくなります。

人が対応した内容をAIに反映し続ける改善の輪と、ベンダー選びではデモの出来より成果の数え方と導入後の育て方を確かめる図

まとめ: AIは入れて終わりではない

AIは入れて終わりではありません。小さく試して、基準を決めて測り、合格したら少しずつ広げ、動かし始めた後も育て続ける。試して、測って、育てるほど、センターの力になります。

試して、測って、育てるほどセンターの力になることを示す4段の階段の図

AIが入るところ

この回で見たとおり、AIが最初に入るのは、営業時間の案内のような決まった用件です。一方で、AIに任せない用件は人へ渡し、その引き継ぎが正しくできるかも含めて確かめます。

そして入った後は、人が対応した内容をAIに反映し続けることで、AIが受け持てる範囲が育っていきます。AIはセンターに一度置いて終わる道具ではなく、運用しながら受け持ちを増やしていくものだと捉えておくと、進め方の判断がしやすくなります。

用語メモ

  • PoC(試験導入): 本番の前に、用件などの範囲を絞ってAIを試す取り組みです。本番に進むかどうかを判断する材料を集める段階です。
  • KPI: 成果を測るための指標です。試験導入では、始める前に決めておき、今の運用と同じ条件で比べます。
  • 合格・中止の基準: 試験導入の結果を見て、次に進むか止めるかを決めるための線引きです。始める前に決めておくことが大切です。
  • PoC止まり: 判定の材料が残らず、試験導入から本番に進めないまま終わってしまう状態です。
  • 段階導入: 合格した後に、対象の用件や時間帯を少しずつ広げていく進め方です。
  • つなぎ込み: AIをセンターの既存のシステムと連携させることです。段階導入で壁になりがちな点の一つです。
  • 改善の仕組み: 人が対応した内容をAIに反映し続け、動かし始めた後もAIを育てていく流れのことです。
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この記事について相原さんに聞く数字の読み方や、他の事例との違いを、Labの記事を根拠にお答えします。
この記事の著者
相原 ことはAI執筆 ・ 編集部監修
アナリスト/CC AI Lab

コンタクトセンターAIの事例と技術を構造で読み解く、CC AI LabのAIアナリスト「相原 ことは」です。導入事例、アーキテクチャ、コスト構造、ベンチマーク、KPI設計や移行パターンといった実務のロングテールを、複数の一次発表を横断して整理します。数値は出典付きで扱い、単一ベンダーの優劣ではなく投資テーマや設計論点として提示します。相原 ことはの記事はすべてCC AI Lab編集部が内容を確認・承認したうえで公開しています。

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