【2分でわかる】電話がつながる仕組み(PBX・IVR・ACD)

コールセンターに電話をかけてから、オペレーターが出るまで。その裏では、何が起きているのでしょうか。新しくコンタクトセンターの仕事に就いた方や、社内でセンターの仕組みを説明する立場になった方に向けて、電話が会社に届き、担当のオペレーターにたどり着くまでの道のりを順に整理します。
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電話をかけると、声はまず通信事業者の設備に届きます。そこにある交換機が、かけた番号を見て、相手までの回線をつなぎます。電話番号は、声をどこへ届けるかを交換機に伝える行き先の役割を果たしているわけです。
固定電話も携帯電話も、今は多くがIPという方式で運ばれます。IPはインターネットと同じ技術ですが、電話の声は電話会社が管理する専用の網を通ります。使う技術は同じでも、通り道は分けられていると考えるとわかりやすいでしょう。
ちなみに0120の番号は、かけた人ではなく、受ける会社が通話料を払う仕組みです。通話料をどちらが払うかが、ふつうの番号とは逆になっている番号です。

会社の中の交換機 PBX
会社に届いた電話を、社内で受け持つのがPBX(構内交換機)です。通信事業者の交換機が会社までの道をつなぐのに対して、PBXは会社の中で電話をどの席へ届けるかを受け持ちます。
代表番号にかかってきた電話を各席に回すのが、PBXの基本の役目です。あわせて、社内の席どうしで話す内線、通話をいったん待ってもらう保留、別の席へ電話を引き継ぐ転送もこなします。電話を受ける現場で毎日のように使う操作の多くは、このPBXが支えています。

最近は社内に機械を置かず、インターネット越しに使うクラウドPBXが増えています。役目は同じでも、その仕組みが社内の機械ではなく、インターネットの向こう側に置かれる形です。

用件の振り分け IVR と ACD
オペレーターにつなぐ前に用件を聞き分けるのが、IVR(自動音声応答)です。「ご用件の番号を押してください」という案内を耳にしたことがある方は多いでしょう。この案内で押された番号ごとに、電話を担当の窓口へ振り分けます。
振り分けた電話は、ACDという仕組みが、空いているオペレーターへ、決めたルールで配ります。IVRが「どの窓口へ」を決め、ACDが「その窓口のどのオペレーターへ」を決める、という分担で理解すると整理しやすくなります。

最近は、番号を押してもらう代わりに、話した言葉で振り分ける音声認識型や、AIが会話で用件を済ませるボイスボットも広がっています。どちらも、これまでIVRが受け持ってきた位置に入る仕組みです。

通り道の全体像
ここまでの道のりを並べると、電話の先には、事業者の網、PBX、IVR、ACDといった仕組みがあり、その先でオペレーターが電話を受けています。お客様から見ればひとつの電話でも、裏ではいくつもの仕組みが順番に受け渡しをしているのです。
ただし、それぞれの仕組みをどこに置くかは会社ごとに違います。社内に機械を置く会社もあれば、クラウドPBXのようにインターネットの向こう側で使う会社もあります。自社のセンターの構成を知るときは、まずこの並びと置き場所を確かめるところから始めるとよいでしょう。

まとめ: AIはどこに入るか
この回で見てきたAIの入り口は、IVRの位置です。音声認識型のIVRやボイスボットが、番号の案内に代わって用件を聞き分けたり、会話で用件を済ませたりします。全体像の図にあるとおり、その先のオペレーターの側にも、応対を支える形でAIが入る位置があります。
どの位置にAIを入れるかを考えるには、自社の電話がどの仕組みを、どの順番で通っているかを知っておく必要があります。事業者の網、PBX、IVR、ACDの並びを押さえることは、AIがどこに入るのかを知る、最初の一歩です。
用語メモ
交換機: 通信事業者の設備の中で、かけた番号を見て相手までの回線をつなぐ装置です。
IP: インターネットと同じ技術の通信方式です。今は固定電話も携帯電話も、多くがこの方式で電話会社の専用の網を通って運ばれます。
PBX(構内交換機): 会社に届いた電話を社内で受け持つ仕組みです。代表番号への電話を各席に回し、内線・保留・転送もこなします。
クラウドPBX: 社内に機械を置かず、インターネット越しに使うPBXです。
IVR(自動音声応答): オペレーターにつなぐ前に、自動の音声案内で用件を聞き分け、窓口へ振り分ける仕組みです。
ACD: 振り分けた電話を、空いているオペレーターへ、決めたルールで配る仕組みです。
音声認識型IVR: 番号を押す代わりに、話した言葉で用件を振り分けるIVRです。
ボイスボット: AIが電話の会話で用件を済ませる仕組みです。



