チャットは24時間無人でも電話は平日5時間で残す アンドエスティのコールセンター設計

「グローバルワーク」「ニコアンド」などを展開するアパレル大手のEC「and ST」には、24時間動き続けるAIチャットがあります。一方で、電話の窓口が開くのは平日の12時から17時まで。土日・祝日は休業です。
チャットは完全無人、電話は人が平日5時間だけ。普通に考えると、ちぐはぐに見えます。問い合わせを10分の1近くまで減らせたなら、電話もAIにするか、いっそ閉じてもよさそうなものです。
でもこの非対称こそが、この事例の読みどころだと感じました。経緯を追いながら、何を無人にして何を残したのかを見ていきます。
どんな窓口なのか

主体の変遷から押さえます。この取り組みを始めたのは株式会社アダストリアのカスタマーサクセス部DXチームでした。アダストリアは「グローバルワーク」「ニコアンド」「ローリーズファーム」など多数のブランドを持ち、自社ECモール「and ST」(2024年10月に「.st」から改称)を運営しています。
その後、組織が大きく変わりました。2024年9月に事業会社として株式会社アンドエスティが設立され、アンドエスティHDの会社概要にあるとおり、持株会社も2025年9月に株式会社アンドエスティHDへ商号変更しています。and STの特定商取引法表記上の販売業者は、現在は株式会社アンドエスティです。
つまり「アダストリアの事例」として広まった取り組みは、いまはアンドエスティのカスタマーサポートに引き継がれています。本稿では事例当時の話はアダストリア、現在の話はアンドエスティと書き分けます。
窓口はECの性質上、サイズ交換、返品、配送状況、会員登録まわりが中心。アパレルECの定番の問い合わせ構成です。
会員先行公開中(11月12日に一般公開)



